恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「痛ぇっ、ちょ…ちょ、爺さん勘弁!」

腰に蹴りを入れたかと思うと、転がった当麻くんにお爺さんはプロレス技を仕掛けにかかっていた。

う…そぉ。

当麻くん…本当にケンカ強いのぉ?

お爺さんに、滅多ウチにされてますが。





しばらくして、腰に湿布を貼り…当麻くんがカウンターに戻ってくる。

その間、お爺さんと世間話をしていた。

見かけは怖いけど、意外に気さくなお爺さんだった。




「爺さん、衰えてねぇな」

「あたりきしよ!まだまだお前には負けん」

フンと鼻をならし、煙草をくゆらす。



そうかぁ。

当麻くんの匂いは、これだったんだ。

このタバコの煙が、シャツに染み付いてたんだ。




「わかったろ?犯人は、爺さんだ」

当麻くんは得意気にお爺さんを見る。


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