恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
冗談じゃないよぉ。

下はお店だし…音響きそうだし。

いやいや、そういう問題じゃなく。

絶対ダメだってば。




「なぁ…いーだろ?」

吐息混じりに言われても、今日だけは譲れない。

「ダメ~っ!」

当麻くんは私を更にキツく抱きしめ、私に懇願する。

「さや、恥ずかしがってんの?そんなダサ子でも、脱いだら一緒だろ。オレ気にしねーし」

「…は!?」

そうだった…。

私、制服の上から

ジャージ履いたまんまだしっ。



「やだぁ~!絶対やだっ」

こんな初めて、一生思い出すよぉ。

「暴れんなって…」

当麻くんの顔を叩こうと思った瞬間、手がさっきのフォトフレームに触れた。






ガシャン










冷たい音が

辺りに響き渡った。






うそ…

割っちゃったぁ?






足元を見ると、フォトフレームのガラスの部分が粉々に砕け散っていた。

「どうしようっ…ごめん」

慌てて拾おうとすると、

当麻くんは、

…今まで聞いた事のないような激しい口調で

私を怒鳴ったんだ。




< 189 / 390 >

この作品をシェア

pagetop