恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
カーテンをひいていない窓の外は真っ暗で、映る自分の姿でさえ気味悪い。

なぁんか怖いんだけど。






近くにあったハンディ掃除機で、ガーッと床を簡単に掃除すると

当麻くんがやっと私を見てくれた。




「怪我、してねぇよな」

遅っ!




もう、いいけどね。

悪いのは私だしぃ。




「全然大丈夫。それより、ごめんね。大切なフォトフレームなんだよね。お爺さんにも謝らなきゃ…」

「あぁ、別に。こんなん大した事ねーから。…この写真、いるか?」

「えっ…欲しい」

思わずそう言うと、当麻くんは嬉しそうに笑った。

「じゃあ…やるよ」

やったぁ~。貴重な一枚だよねっ。生意気そうな顔してるけど、面影あるしとってもカワイイ。

「さや、帰るよな」

「うん…もうそろそろ」

「送ってく。…怪我してなくて、良かった」



当麻くんは微笑んで、私の頭にポンと手を置く。

でもその微笑みは、何だか元気がないというか…

いつもと雰囲気が違って見えた。



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