恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
あんな事があって、微妙な空気なのに…

当麻くんは、閉じかけたエレベーターの扉を手で押さえ

私に軽くキスをした。

そっと唇を離し、ここに着いた時みたいな優しい瞳がまた戻ってくる。

「…オレ、嫌われたかな」

「えっ?う…ううん」

「マジで?…ならいーケド。…兄貴が言った事、気にすんなよ。オンナ連れ込む…って、最近の話じゃねぇし」

「…うん」

モヤモヤはしてるけどね。

「それと…悪い。オレさぁ、まださやの事…よく分かってねぇわ。

オンナってすぐ抱かれたいもんじゃねーの?」





…は?





「え…それは、ごく一部の…子だと思うよ?」

「…そぉか。悪い、ごく一部の女としか付き合った事ねーから」

バツ悪そうに、頭をかいてる。

まぁ…

当麻くんの周りには、

ごく一部の女が

…すごくたくさんいるワケだ。





納得したよーな、できないような。

でも、当麻くんの表情を見ていると

許したい気分になってくる。



「じゃあ…次は、ゆっくり時間かけてね」

「…あれ以上か?」

え。

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