恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「さいっ…てい」

あぁ…ダメ。

とうとう言ってしまった。

怒りがメラメラと沸いてきて、遂に言ってはいけない一言を…言ってしまった。

天ちゃん先輩は、フンと笑うと

「昨日トーマ不発だったらしーじゃん。何やってんのオマエ。ヤラセてナンボの女がさぁ、粋がってんじゃねーよ」

そう言って、私を壁に叩きつけた。


バシッ





壁に打ちつけられた後に…

思わず…手が出た。




殴ったのは…私。

ほんっ…とムカつくコイツ!!

何だと思ってんのよ。

女はあんたらの性欲処理機じゃないんだからねーっ!!






「…痛ぇな」

天ちゃん先輩は、唇から滲んだ血を拭き、私を力無く見る。

その…虚ろな目が、更に私の恐怖を引き立てた。






ヤバい…

逃げる?

でも、逃げちゃダメだよね。


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