恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
ズーンと落ち込み、胸がつかえた感じになる。

…どうしよう。立ち直れない。




もし私が、中学時代のカレシのプリクラを未だに財布に入れてたら

きっと当麻くんは怒るよね?

ていうか、彼の性格からしたら目の前で破りかねないし、二度と手出さないよう忠告するから会わせろとかって言ってきそう。


このカード。こっそり抜きとっておこーか。

また…見るのは嫌だけど。



病室の前でウロウロしてると、部屋の中からものすごい金切り声が聞こえてきた。

「一体どういう神経してるの!?あんたみたいなクズがいるから、うちの子が…」

部屋の奥から声が聞こえる。

まさか…。

そっと覗くと、当麻くんのベッドの前に、小太りのおばさんが仁王立ちしていた。


「子供のケンカに親が出てくんなよ。元はと言えば、おたくの息子がうちらの仲間に先に手ぇ出したんだぜ。ざけんなよ…」

当麻くんは、相手を威圧する事もなく…視線を外したまま反論していた。

もしかして、昨日のケンカ相手の親?

「なっ…何て子なの?常識で考えてもみなさいよ!バイクで轢くって…犯罪なのよ!?」

バイクで…轢く?




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