恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「私じゃ…役不足だよね。…ごめん」

「んなコトねぇよ。側にいてくれるだけで…すげー嬉しい」

当麻くんに正面から抱きしめられる。

ちょうど談話室には誰もいなくて、二人だけの空間。

当麻くんが骨折さえしてなければ、本当に普通の日常なのに…。

「バカ。もうケンカしないでよ。さっきのおばさん、たかりに来たんだ?ふざけてるよね」

「だろ~。あっこの兄弟そろって意地きたねーからな。親に似たんだろ…。

…ふぅ。ヤベー。ストレス溜まりまくりだ。タバコ吸いてぇ」

「ダメだよぉ。喫煙ルームに通わないでよ?」

「おー」

当麻くん、禁断症状が出て来たのか、足をカタカタならしてる。

「…ハイ、これあげる」

「へ。…飴?」

「当麻くん、甘いの苦手なんでしょ?塩キャラメルならどぉかな」

お兄ちゃんが禁煙始めた時、飴をたくさん買いこんでた。

その時から…何かある度に、私にキャンディをくれるようになったんだ。

お兄ちゃんはそれでやめれたから、当麻くんもどうかな。



…当麻くんと出会った後。ポップンキャンディを学校に持って行ったのは

本当はそれが目的だったんだよ。





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