恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
そんな言い方…。

当麻くん、どうしちゃったの?

黙って、落ちた雑誌やペットボトルを拾う。

鶴くんが買ってくれた…たくさんのガムもそこら中に散らばってしまった。

当麻くんが煙草を吸わないように、って気をきかせてガムを買っておいてくれてたんだ。

「拾わなくていーから。…自分で拾う」




当麻くんは、罪悪感が芽生えたのか…私の横におりてくると

床に座り込んでガムを拾っていく。




「当麻くん…」

「悪い…マジで帰って」


嘘ぉ。

当麻くんは、私とは目も合わせず…淡々とガムを袋にしまう。




「私…見たんだよ」

「見た?」



怪訝な顔をする当麻くんを見て…言うべきか迷ったけど

今…聞かないと、もぅ聞けないかも知れないと思った。

彼女の話…

聞くのが嫌?

きっと…思い出したくないんだよね?




聞いて…

二人に亀裂が入るとしても

この事をそのままにしちゃいけないんだって、当麻くんの態度が全てを物語っていた。






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