恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「あいつ、超カッコわり~よ。まさかの命乞いだぜ?」

…え?




天ちゃん先輩は、ニッと笑うと

手を合わせてお祈りの格好をする。




「…やっぱ天の言う事、聞けねぇわ。オレ、まだ死にたくねぇもん。

オレがいなくなったら…、あいつが泣くからさぁ…だから、やっぱ帰りてぇ。あいつ…オレなんかの為に泣いてくれんだぜ?

だと。当麻はいつからあんな情けねぇオトコになったんだよ」

ウソ…

ホントに?

当麻くん…が、そんなコトを?




「じゃあ…ケンカしないでいてくれたんだ?」

「いんや。そんなんオレが許すワケねぇじゃん。

今のは、相手に一方的にボコられてる当麻を、オレが助けに行った時に聞いた…最後のセリフ」

「…最後?」

「そ。そのまんま、気ぃ失っちまったわ。たく、諸悪の根源はオマエかよっ。責任とれよ?

当麻抱えて逃げ帰って来たっつの。カッコわり~。これで当分、オレのグループはナメられるな」


そう言うと、天ちゃん先輩は

私を見て…唇を結んで、笑った。


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