恋するキャンディ~私だけの甘々不良彼氏
「え…?」

「確かにあのクローバーは、オレにとって幸せの願掛けみたいなもんなんだけどさ。彼女とのプリクラを貼ったのは、逃がした後なんだよな。

別にオレが写ってないヤツで良かったんだ。あれしか…写真がなくってさ」

「え…嘘」

「…嘘じゃねぇ。彼女が幸せでいられればいいって、そう思ってクローバーを貼った。

それに。彼女には…自力で何とか幸せになって欲しかったけど」

「…うん」

涙が…出そうだよ。

そんな事言われて受け止められるほど、私は大人じゃない。

強くもない。





「さやは…何があっても。オレが、この手で幸せにしてやりたいんだ」

当麻くんの真剣な目が…私を捉える。






わかるけど…

やっぱり胸のドキドキは不安な時の、嫌な感じの苦しさ。

やだな。

本当に…嫉妬してる。




「あの…カード、見るか?」

「えっ…。いいよ。見ない」

「…見ろよ」





やだっ。

当麻くんはお財布を出し、私にカードを突きつける。







目の前に突き出されたカードには。


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