君を僕の好きにさせて貰います(短編)
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マカが落書きしたノートを覗くと、マカはベッドに寝転がりながらも顔を上げて頬を染めて笑った。
「バレた?」
「隠してたの?」
僕らの会話はいつも質問ばっかり。それでも成り立つ会話。
会話が成り立つなんてマカだけだった。
誰かと会話なんて滅多にしていなかったから。
「勉強に疲れたら見て欲しいなって」
ノートに書かれた“ファイト”の文字。
ベッドに乗っかってマカの背中にくっついた。
「こうした方が疲れとれる」
これは手を出したうちには入らないから。
変な理屈並べてマカのお腹に腕を回して抱き着く。マカが真っ赤になってるのは嫌じゃないってこと?
「それに、スペル間違ってるよ」
クスクス笑うとマカの耳まで真っ赤になった。
マカの僕で僕のマカ。
「おやすみ僕のマカ」
「おっと?何発言?」
おわり。