TeFU TeFU ~蝶の媚薬~

「あ、あん…」


男が急に動いたせいか朝日姐さんの艶めかしい声が漏れてしまった。


花魁という高貴な位でありながら、こんな薄汚い所で…いや、そんなことよりも…


「この…泥棒猫め!!」


あや野姐さんの怒りは朝日姐さんへと向けられた。
自分を指名し続け、更には自分の気持ちまでを知っている男が他の女と……紛れもない浮気である。


あや野姐さんは2人を引き剥がし、朝日姐さんに馬乗りになろうとした。


その時だった。


勢いよく突っ込んだせいで女郎2人の体が積んでいた木材に当たってしまった。


「朝日っっ」




*

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