TeFU TeFU ~蝶の媚薬~

「なあ、え津。今から言うことを決して口外しないと誓えるか?」


鋭い目線に私は声も出せずに、首を縦にふった。


「ウチには愛する男がいた。花魁になる前からずっと。自分の立場も知っていたし、向こうも分かっていた…」


遠くを見つめ、朝日姐さんはゆっくりと語りだした。




決して一緒になることはないことぐらい、分かっている。
しかし、ある一つの希望があった。

【暗殺】

敵対している総大将の首を持って帰れば、それなりの報酬が得られ、地位も約束されている。女郎を水上げできるぐらいの…。




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