TeFU TeFU ~蝶の媚薬~
「次は…え津の番…だね…。」
利つは力ない声でそう言った。
一人の女性になってこそ、この店での存在価値が決まる。
「ねえ、え津。私目標が…できた。
いつか、花魁になって…この…街の…総取締役に…なる。そして…この街を…かえてやる。」
『急に…』
「旦那が…ね…。終わった後、満足そう…だった。お金で私を…買った。仕事とはいえ…戴いた分はきっちりスル。
今のこの街はど…う?女が仕事を…選んで…しかも金の亡者が…多過ぎ…る。だから…」
本来の遊廓に戻るだけ。と呟き、利つは意識を飛ばした。
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