TeFU TeFU ~蝶の媚薬~
第七夜
目覚めると、大きな胸に頭を預けていた。私としたことが…。幾松様に大きな負担をかけてしまった…。
更に、私が恐る恐る顔をあげると、幼子をあやすかのような緩やかな顔をして私を見ていた。
(ああ、私のほうが先に起きていなければならないのに…。)
他の女郎ならともかく(本当は駄目だが)花魁といわれる地位のある私が…。
しかも、一度ではない。
私が安心して、一人の女として、彼を……。
「おはよう。」
『おはようございます…。私また…』
「疲れていたようだから。」
*