神への挑戦
ミツハルは、ハヤトの言葉を聞くと、自分の知りいる情報について考え始めた。

そして、少し迷ったすえに、ハヤトに話しだす。

「…少しだけならあるね。タケシの言っているLAN闘祭の原因についてはね。タケシが言いたかったのは多分、自分の父親の事だと思うよ」

「タケシの父親?何か関係してるのか?」

ミツハルは、温くなったコーヒーを喉を潤す程度に飲むと、続きを話しだす。

「ハヤトは、3年前に起きたLAN闘祭の原因の事覚えてる?」

「あぁ…確か、政治間でのイザコザが原因だって言ってたよな。前田さんの政党と敵対している野党が、ジャッジタウンの弱い部分を攻撃し、マスメディアに訴えるのがなんちゃらって話だったよな」

肝心なところで、曖昧な記憶しかないハヤト。だが、中学3年生の時に、小難しい話しをされても、理解するのは難しいだろう…。

「大体はあってるかな。要は野党の誰かが、スキャンダルになりそうな問題を、ジャッジタウンで起こそうとしていたんだよ。ジャッジタウン自体は、法律を完全に無視した場所だけど、不景気対策や、犯罪撲滅の社会貢献に一役買ってるのが事実なんだ。そんな背景もあり、光は浴びない様な場所だけど、ある意味認められた場所なのさ」

ジャッジタウンにおける、不景気対策とは、産業再生機構の片割れをになっていると言う事だ。失業率が下がらない現代の景気対策として、このジャッジタウンの複合地区で仕事をする事が出来るのだ。

それは、ある意味の職業訓練とも言える仕事がほとんどで、最近ではジャッジタウンでスキルを学び、企業提携している会社の優先的な職業斡旋も可能としている。

犯罪撲滅に関しては、社会に適応出来ない子供の受け口としてジャッジタウンが機能しているという事実だ。

これに関しては、言葉は悪いが、臭い物に蓋をする様な考えと言っても良い事だが、犯罪減少には一役買っている。

「でも、ジャッジタウン内で大きな問題が起きた場合は別なのさ。例えば、100人規模の大乱闘が起きて、数十人の死人が出るとかね…」
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