神への挑戦
ハヤトは返事を聞くと、あらかじめプリントアウトしていた、ロングコートを着込んだ、二人組の写真を見せる。

「このロングコートを着ている、二人組が誰か知らないか？」

写真を見た、若者はすぐにハヤトに答えてくれた。

「知ってるぜ。ここいらで、最近出てきた、カラーギャングみたいな奴らのトップの二人さ…でもコイツ等にあまり関わらない方が良いぜ兄さん？コイツ等、怖い者知らずの、気違い集団だからよ」

どうやら、この二人組は、最近出来た集団の様だ。

「そうなのか…どこに行けば、コイツ等に会えるか解るか？」

ハヤトは、この若者の注意など何も気にしていない様で、サラッと居場所を聞いていた。

「知ってるけどよ…無関係な奴が行ったら、リンチにあうって噂の場所なんだが、それでも聞きたいか？」

「関係ないな。俺はコイツ等に会う必要があってよ…お前等に聞いたとは言わないから、場所を教えてもらえないか？」

元よりハヤトは、暴力に怯える人間ではない。修羅場の数は、数えきれないほどくぐっているから…。

「そうかい…なら教えよう。でも気をつけろよ…あいつ等は平気で凶器を使う」

若者の一人が、土地勘のないハヤトでもわかる様に、場所を丁寧に説明してくれた。説明を聞いたハヤトは、この若者に感謝を言った後、その目的地に向かった。






ブラッグウィングスとホワイトテイルズ。

先ほどの若者が教えてくれた、写真に写っていた、二人組のチーム名だ。

かなりありきたりな名前の様な気もするが、チーム名なんて実際はこんなものだ。

ハヤトは、先ほどの若者に聞いた、場所に向かっていた。

その場所は、これまたありきたりな、すでに潰れているライブハウスで、人通りが他の通りより少ない通りにある年代を感じる作りの建物だった。
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