見えないアナタへ〜SHORT STORY〜
「始めは、いつも音楽聴いてて、変な人だなって思ってて……」



華は照れたような表情を見せた。



「それがそのうち、気になってたの」



……好きになってた。……




華の静かな言葉は、俺の胸にずん、と落ちた。




「な…、じゃあ俺のこと、前から知って…?」

「うん……」



綺麗な眉を垂れさせ、笑った。




……だから!




「無理して、笑うなって…!」

「えっ、ネオくん!?」



俺は華を抱きしめた。



体に触れることはできなかったけど、心をぎゅっと……。




「…俺、変わったんだ。」



そっと体を話して。



目を見つめて…。




「音、いいもんだな」

「ネオ、くん…っ」



華の頬を涙が伝う。



……拭いてやりたいのに。


ごめんな。




「………華」



ちゅ。





俺はそっと、華の唇にキスを落とした。




「華、好き…だよ」





その一言に俺の気持ちを全て込めて。
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