ミックスラブルス

俺は花原さんの様子を見たら、花原さんの顔が真っ赤になっていた。

「花原さん、ごめんね、上川さんにうまくはめられちゃって」

俺は頭を掻きながら苦笑いして謝った。

「大丈夫だよ、ただ恥ずかしかっただけだから」

花原さんは俺から視線をそらしていた。

「そうだったんだ、実は俺もすごく恥ずかしかった」

俺はコートに向かって歩きながら呟いた。

「高畑くんも？」

花原さんはびっくりするくいついてきた。

「あぁ、そうだよ、どうやら俺たちまずはお互い恥ずかしがらないようにならなきゃダブルスで動けないな」

俺はどうしようと思いながらため息をついた。

「そうだね、だけど私たちならきっとできるようになれると思うよ」

花原さんは笑顔で言った。

「そうだな、ここはいつもの気合で頑張るか」

俺は拳を握って気合を入れた。

「そうだね、私もいつも通りにテニスするからお互いのびやかにやってからダメなところを見直していこうね」

そう言って花原さんは俺に微笑みかけた。

俺たちはコートに着いたらコート横のネットの後ろから雷門部長たちの試合を見ながら二人でどう動くか相談した。

「高畑くんはどんな球種のサーブが打てるの？普段は1stがフラットで2ndがスライスサーブだったけど・・」

花原さんが先輩たちの試合を見ながら俺に聞いてきた。

「う～ん、確かにフラットとスライスをよく打つけどあと時々ツイストを打つよ」

俺は正直に答えた。

「高畑くんツイスト打てるの、初めて知った」

花原さんはびっくりしていた。

「まぁ、時々スライスとツイストを打ち分けてサーブを打つときがあってもいいかなぁと思って練習しといたんだ」

俺は聞かれてもないのにツイストの練習をした理由を言った。

「へぇ～、サーブをうまく使い分けて相手を惑わすんだ、いい考えだね」

花原さんは真剣な顔で言った。

「て言ってもあまりうまく打ち分けれてないけどね」

俺はため息をついた。

「これから練習すれば大丈夫だよ」

花原さんが励ましてくれた。

「ありがとう、精一杯頑張るよ」

俺は笑顔で礼を言った。

「頑張ってね」

花原さんは笑顔で言った。