ミックスラブルス
そう言って花原さんは自分の配置に向かって行った。俺も自分の配置について気を落ち着けて集中してからサーブを打った。今度は相手の正面にフラットを打った。相手は花原さんがわに浅いロブを打ってきた。

「今だ」

俺は花原さんめがけて叫んだ。花原さんはとてもきれいなフォームでスマッシュを相手のコートのセンターラインぎりぎりに打ち込んだ。相手はどうすることも出来ずポイントを取った。

「やったー」

花原さんが満面の笑顔で喜んだ。

「ナイススマッシュ、すごかったよ花原さん」

俺も花原さんの満面の笑顔につられて満面の笑顔で花原さんに近寄った。

「ありがとう高畑くん、この調子で押し切りましょ」

花原さんは笑顔で言った。

「おう、一緒に押し切ろう」

俺は目の前で拳を握り締めながら言った。

「うん、頑張ろうね」

花原さんは自分の配置に向かいながらニコッと笑顔を見せてくれた。

「おう、頑張ろうぜ」

俺ははなはらさんにビシッと親指を立てて見せた。

そして俺たちはこのままこのゲームを取って、そのまま俺たちの勢いはとまる事を知らずにゲームカウント5対0まで相手を追い込んだ。そしてあと2ポイント取れば俺たちの勝ちになる30対15になった。二回目の俺のサーブから始まる。

「とうとうここまで追い込んだな」

俺は花原さんに近寄った。

「そうだね、あと2ポイント頑張ろう」

花原さんは真剣な眼差しで言ってきた。

「おう、このまま押し切ろうぜ」

俺は目の前で拳を握り締めて気合を入れた。

「うん、最後まで集中していこう」

そう言って花原さんは自分の配置に着いた。

「おう、集中集中」

俺はこれまでにないくらい集中してサーブを打つ構えをした。

「よし、いくぞ」

俺は気合を入れて思いっきりフラットサーブを打った。球は真ん中センターに入った。相手はラケットを出したものの球を返すまではいかなかった。

「40対15」

「よっしゃあ~」

俺はガッツポーズをしながら大声を張り上げた。

「やったね高畑くん、あと1ポイント頑張ろう」

花原さんが笑顔で近づいてきた。

「おう、あと1ポイント一緒に頑張ろうぜ」
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