ミックスラブルス

「あ、ごめん、ついまた言ってしまった」

俺はまた同じことをしてしまったと思ったら、なんだか恥ずかしくなってきて頭をポリポリと掻いた。

「ううん、ありがとう、私いつも落ち込んでる時に高畑くんにそう言ってもらって救われてる気がするんだ、だから気にしないで」

花原さんは恥ずかしがりながらも俺を見ながら言ってきた。

「そ・・・そうだったんだ。俺はてっきりただ花原さんを恥ずかしがらせるだけだと思ってたけど、そう言ってもらえるとこれから連発できるよ」

俺は花原さんに言われたことがすごく嬉しくて自然と笑顔になれた。

「ちょっ、やだ、連発だなんて、それはきついよ～」

花原さんはさらに恥ずかしくなったのか、完全に顔が見えなくなるくらいうつむいてしまった。

「ハハハ、そうだね、連発するのは俺も恥ずかしいよ、だけど俺は本当に花原さんはかわいいと思うから」

俺は知らぬ間にさらっと本音を言ってしまった。

「高畑くん・・・」

花原さんは顔を真っ赤にしながら俺を見てきた。花原さんの顔を見て俺はまた言ってしまったと思うとすごく恥ずかしくなってきて両手で口を覆って視線を花原さんから逸らした。

「フフフ、高畑くんも顔真っ赤になってるよ」

花原さんはなんだか嬉しそうに笑いながら俺の顔を指差した。

「真っ赤になんかなってない、ただ熱いだけだよ」

俺はそう言いながらも自分の顔がどんどん赤くなっていくのを感じていた。
こうして普通に話しながら歩いていたら、あっという間に花原さんの家の前に着いた。

「家まで送ってくれてありがとう、じゃあまた明日ね、高畑くん」

花原さんは俺に向かって手を振りながら玄関に入っていった。

「あぁ、また明日な」

俺も花原さんに手を振り返した。この時俺は花原さんの後姿を見ながら、自分の気持ちを再確認していた。そして俺は自分の家に向かって歩き出した。

「さ～て、明日からも頑張るか」

俺はそう独り言を言いながら、明日に向かって気合を入れた。家に向かっている時の俺の頭は花原さんのことでいっぱいだった。

それから2日後・・・。

今日は部活が休みの日だったから俺は一人で自主練習をしてから家に帰っていた。

「今日はだいぶサーブが打てるようになったなぁ」