†小悪魔の捕まえ方†
「あたしが逃げそうになったら、
どこにも逃げないように離さないで。
あたしに、
一瞬なんてないって、教えてよ」
こんなことがあってもいいのだろうか。
目の前には好きな女。
無理だ、そう思ってたのに
今俺が手を伸ばせば捕まえることが出来るのか?
目の前にいる福森が愛しく感じて、
抱きしめようと手を動かす。
でも聞こえるのは、
手にかかった手錠の音。
無理か。
両手塞がってんじゃん俺。
「断るなんて許さないんだからね。
何でも聞いてもらうんだから。」
「は?」
不意に俺の両手を掴み、
手錠で繋がれた腕を自分の顔に通した。