【長編】唇に噛みついて


顔を真っ赤にして須藤を見上げると、また意地悪な笑みを浮かべた。
そしてあたしの腕を掴むと、須藤は歩き出した。


「んじゃ。飯でも食い行くか」


「は!?何であんたと行かないといけないのよ!」


あたしは掴まれた腕を見て慌てて須藤に言う。


ホントにこいつ何なの?
あたしの事……絶対馬鹿にしてる。
なのに……。
この腕を拒めない。
あたし、絶対おかしい。


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