空は青 海は青
私は、そっとお姉ちゃんに近づいた。
「…………お姉ちゃん」
空のように真っ青なお姉ちゃん。不思議と涙は出てこなかった。
(……家族が死んだのに最低だな…)
ふっとお姉ちゃんを見る。長い睫毛にスッとした鼻。サラサラなショートへアー。
(………双子なのに、やっぱりお姉ちゃんのほうが可愛い。)
そう思うとやはり辛かった。どうしてお姉ちゃんだけなのかと思ってしまう。
いつの間にか私は、ギュッと拳を作っていた。