ばいばい
中学生の海月くんは、
黒髪で眼鏡をかけていて、全然目立たない存在だった。
高校生の海月くんは、
茶色に染めてコンタクトで、すごく目立つようになった。
「まあ…たしかに結構変わったよね。」
あたしは小さくつぶやいた。
「人ってあんなに変われるの?」
美波が不思議そうな顔をして言った。
「ことが美波以上に化粧して、
ピアスあけて、
髪金髪だったら分かんないでしょ?」
さっちゃんが少し笑いながら言った。
今更だけど、美波はいつも化粧をしている。
「嫌ーっ!
そんなのことじゃないもん!」
「例え話だって。」
その後、美波はずっとあたしに「化粧はしてもいいけど、ケバくならないでね…?」と涙目で言っていた。