ばいばい

ああいうタイプの苦手な俺は適当に話して抜け出した。


 …ドンッ!


ぼーっと歩いていると、誰かにぶつかった。


「…あ、ごめんなさい。」


「あ、俺の方こそ。」


俺は慌てて謝った。

すると、突然、目の前の女子が口を開いた。


「…あのう…何組ですか?」


「…2組。」


「あたし、3組なの!

…あの、2組のテントに行きたかったんだけど、ちょうどいいから連れてってくれない?」


俺は何も思わず、普通に2組まで、連れて行った。


「じゃあ…。」


「あ、ちょっと待って!

名前。教えて?」


「…高原康。」


「ありがとう、康くん!」



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