ばいばい

坂を降りきった場所で、あたしは倒れ込むように泣いた。


いつもより20分も早いと、全然人がいない。


「…うっ…わぁぁぁぁぁん!」


こんなに泣いたのは、いつぶり…?

あたしって、こんな声出るんだ…。




なんとか立ち上がったあたしは、ヨロヨロした足で学校へ向かった。


誰もいない教室は、あたしの淋しさをより増した。

泣きじゃくったのがバレバレな顔をあたしは化粧で直した。

初めてした濃い化粧をした自分の顔は、自分で笑ってしまう程おかしかった。



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