ばいばい
「先輩!」
「朝練すっぞ~!
あれ、彼女?
可愛いじゃん!
海月もやるなあ!」
「彼女じゃないっすよ!
ほら、朝練行きますから。」
そう言って、海月くんは行ってしまった。
「康のこと…、なんだったのかな…?」
あたしは誰もいない教室で、小さくつぶやいた。
もうすぐ、みんなが来る。
康が…来る。
「こと~!?!?!?」
そう思っていると、真ん丸目をした、美波とさっちゃんが来た。
「どうしたの、その化粧!」
あたしはあえて、明るく見せた。
「どう?似合うかな?」
「もう~、美波より濃くはならないでね、って前言ったのに~!
それに、こと、隠せてないよ!」
美波は、あたしの涙の後を、簡単に見破ってしまった。
…さっちゃんも…。