ばいばい
あたしはさっちゃんの言葉に目が覚めた気がした。
「分からない…。
あたし、二人になるのが怖くて避けてた。
二人になると…言っちゃいそうで…。」
「言えばいいじゃん。」
そう言ったのは美波だった。
さっちゃんの方へ目をやると、さっちゃんも頷いていた。
「ことの思ってることを言わないと、何も分からないよ。
康くんには何かあったのかもしれない。
でも…それは聞かなきゃ分かんないでしょ?」
「…うん。
多分ね、みんなの話を聞く限り、神木さんが康を狙ってるの。
でもね?それで一緒に帰ってるとしても、あたしは言って欲しかった。」
あたしは自分の思っていることを話した。
二人はそっと微笑んでくれた。