ばいばい
「…ありがとう。」
「美波たちは、ずっとことの見方だよ!」
そう言いながら、あたしは家へと歩きだした。
…前には…、康と神木さん。
二人の跡をつけてるんじゃない。
あたしの家も、こっちなの…。
あたしたちが毎日上る坂が見えてきた時、康は神木さんと別れた。
あたしは、うるさい心臓に手をあて、深呼吸をした。
「……っ……康!」
康は足を止めた。
そしてゆっくりと振り返った。
「…こと……?」