ばいばい
仲直りしたあたしたちは、学校へ歩きだした。
「…遅刻だね。」
「…今行ったら1時間目の途中じゃん。
2時間目から行く。」
真面目そうに見えるけど、意外とサボり魔の康。
「じゃあ、あたしも!
…神木さん、どうする?」
「…海月がなんとかするって。
女子口説くの上手いから。」
「…ぶっ!あはははは!
海月くんらしいね!」
今日の康はまたいつもと違った。
あの、満天の星空の下で告白してくれた時と同じ康だった。
「康、ありがとう。
守ろうとしてくれて。」
康は何も言わなかった。
恥ずかしそうに上を見ていた。
あたしはおかしくてたまらなかった。