ばいばい
――生きて――。
何度も何度も鳴り響く。
あたしの頭の中で、何度も…。
「…まだ琴音ちゃんに話すのは…、早過ぎると思ったんだけど…。
夏音ちゃんが、話した方がいいって言ってたから…。」
おばさんは静かにあたしにハンカチを差し出した。
「…ありが…とう…。」
溢れ出る涙と想い。
そして…、様々な疑問…。
「…康くんの分まで生きるんだよ!
琴音ちゃん…!」
そう言って、おばさんは去って行った。