ばいばい





あたし…、ずっと忘れないよ。


大好きな康の笑顔も…。

康と過ごした時間も…。

康がいたことも…。


絶対に…忘れない…。


忘れられないよ…。





それから…高校に入ってからのこと…。


全部思い返していたら、気付けばカーテンの外は明るくなっていた。



寝れるわけない…。


そう思いながら、タオルを取って顔を覆う。

さっき流した涙を拭いながら、まだ出る涙を声を押し殺して流した。

夏姉を起こさないように、静かに泣いた…。


夏姉がずっと起きていたことも知らずに…。






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