ばいばい
鳥が鳴きはじめた朝5時。
やっと落ち着いたあたしはタオルを取る。
鏡を見なくても目が腫れてることが分かるくらい泣いた。
ただぼーっと寝転がっていると、ベッドの下で物音がした。
あたしがベッドから身を乗り出して覗くと、夏姉が起きていた。
「…早いね……。」
小さく言うと夏姉は上を向いた。
あたしは夏姉の顔を見てビックリした。
「夏姉…、目…。
もしかして…起きてた?」
赤くなった目と、大きなクマ。
夏姉が寝てないと一目で分かった。
「…あたしも康が好きだよ…。
弟みたいな…感じだったから…。」
夏姉は小さく笑って言う…。
あたしはとても切なくなった。