ばいばい


思わず反応してしまった名前。


あたしはケラケラと笑う先を見つめていた。



もしかしたら…。

なんて期待してしまう。


声なんて全然違うのに…、期待してしまう。




「パパはやくーっ!」


外灯の下、小さな陰が見えた。


違うと分かっていてもあたしは、小さな陰を見つめていた…。


「…パパー、だれかいるよー?」

「こう、ちょっと待って。」





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