ばいばい


周りから見れば、笑顔で何か楽しいことを話しているように見えるくらい、優太さんは笑顔だった。

でも、笑顔の裏に悲しみが、あたしには見えて…。



「その日は土曜日なのに、仕事で出て行きました。

昼までには帰るって言ってたので、家で待ってたんですが…。」



話していくたびにだんだんと表情が悲しみに変わっていく。




「パパ!」


「ん?」


さっきの悲しみは一切ない顔で、優太さんが康太くんに駆け寄る。



「あそこのほしにねっ!

ママにきょうのことはなしてたら、ひかったんだよっ!」


「ママに届いたな!」


「うん!」


大きく返事をして康太くんは、あたしの方をじっと見つめた。




「…ことねちゃんも…だれかにあいにきたの?」






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