ばいばい

中から聞こえる康の声。

2階の康の部屋にいるんだと、あたしは思った。


「もう降りて来るって。

ちょっと待っててあげて?」


「うん!」


言われた通り、少し待っていると、ドアが開いた。


「康!おはよう!」


靴を履きながら、携帯をいじりながら、外に出た康はあたしに気付くなり、すべての行動をやめて止まった。


「…おはよう。」


「康、誕生日おめでとう♪」


あたしはいっぱいの笑顔で言った。


「ありがとう。」


また靴を履きながら、康は家の門を抜けてきた。

あたしには少し康が照れてるように見えた。


「じゃあ、行こうか。」


みっちゃんの運転で、あたしたちはドームまで行く。



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