ばいばい
「じゃあ…、行く?」
「うん!」
あたしは、入り口へと歩いていく康の後ろをついていった。
「琴音さ…、…」
「え?」
康がなんて喋ったのか、聞こえなくて康の横へと移動した。
「なんて言ったの?」
「…琴音さ、今日…」
恥ずかしいのか、下を向く康。
「何…?」
康が何を言おうとしてるのか、あたしには全く検討もつかなかった。
「…化粧…してる…?」
「………!!!
…気付いた…?」
あたしが康の顔をゆっくり見ながら言った。
すると康は、笑った。