ばいばい
「頑張ってねー!!」
さっちゃんと美波があたしに向かって手を振った。
あたしはさっきのドキドキに、さらに緊張がのっかって、何をしてるのかすら、分からなくなった。
『――――――頑張れよ!』
さっき康が言ってくれた《頑張れ》もずっと頭を廻ってる。
あたしはとりあえずコートに立ち、試合を精一杯やった。
試合中、あたしは周りの言葉も耳には入らない。
頭がぐらんぐらんしていた。
(あー...なんか、倒れそう。)
そう思いながら気付けば試合は終わっていた。