ばいばい
学校までは歩いて行けるくらい近い。
5分ほど、車に揺れていると家に着いた。
「…ありがとう。」
あたしはゆっくりと車から降りた。
降りていると、家の中からお母さんが出てきた。
「ごめんね!
康くんもみっちゃんもありがとう!」
「いえいえ。
お大事にね。」
あたしは背中越しに会話を聞きながら、倒れ込むように家へと入った。
「…康くん。
今はなつもいないから、寂しくなると思うの。
だから、連絡、してやってね。」
「…うん。」
あたしのことを気遣って、お母さんがこんなことを康に言っていたなんて、
あたしは知るわけもなかった。