ばいばい

――――次の日


「ただいまあっ!」


昨日、楽しみで寝れなかったあたしは夏姉の声で目が覚めた。


「ん…今、何時…?」


時計に手をかけて、時間を見ようとした瞬間、部屋のドアが勢いよく開いた。


「こと~!!ただいまっっ!

お姉様が帰って来たよっ!」


いきなり入ってくるなり、あたしの元へ飛び込んできた。


「夏姉っ!!おかえりっ!」


あたしも夏姉の胸に飛び込みながら言った。


「も~、何時まで寝てるの?

せっかくことが迎えてくれると思って、期待してたのに…。

誰も迎えてくれなかったんだよ~!?

こんな寂しいことはなかったよ…。」


夏姉は嘘泣きをしながら言った。

あたしは夏姉の頭を撫でながら、「ごめん、ごめん。」と謝った。



< 92 / 247 >

この作品をシェア

pagetop