sky blue

★Side 鈴★ 〜気持ち〜

事故から早くも二ヶ月が経った。
いまだに瑠璃の記憶は戻らないままだ。
俺たちは瑠璃と”恋人”でもなければ”親友”でもない”新しい友達”としてやり直している。
でも、日が重なるにつれ、俺は忘れていた感情が出てきてしまった。
”瑠璃を好き.......なのかもしれない”という迷い。

記憶がないからじゃない。
今まではただ、瑠璃に突き放されたこの行き場のない想いを忘れようと、必死に桜にしがみついていた。
でも、こうやって”新しい友達”としてやり直して、俺にも昔のように自然の明るい笑顔を見せてくれて。
俺は瑠璃への想いを断ち切れてないことを実感した。

このことを俺は彰平に言った。

『ふざけんなよっ!!!!! 
 お前、今まで瑠璃のことどんだけ傷付けてきたんだよ?
 分かってんのか?』

俺の胸ぐらを掴んでそう言った。

『お前が瑠璃を助けてくれたことには感謝してる。
 だけど、お願いだから---・・・
 俺から瑠璃をとらないでくれ。』

そう言う彰平の声には悲しみがにじんでいた。
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