sky blue
思い出すのを止めて上野さんの顔を見る。

「全く覚えてないです。」

私の返事を聞いて上野さんは答える。

「そっかー。まぁ、そんなことはどうでもいい。
 瑠璃さん、お前は気付いたないだろうけど、俺はずっとお前だけを見てきた。
 高校を卒業してから、もう会えないと思ってた。
 だけど、見つけたんだ。お前を。
 いつも笑っててーーー・・・けど、どこか切なそうな顔をしていた。」

上野さんの言葉を黙って聞く。

「俺はずっとお前を見てた。
 高校の時からーー・・・4年間ずっと思ってた。
 俺は本気だ。
 
     返事は?」



上野さんの話を聞いてる時に思い出した。


あれは、先輩達の卒業式。
第二ボタンをもらったとかで騒ぐ女子がいる中、私はある先輩に呼ばれていた。
名前は、上野 佑。
長身で整った顔立ち、おまけにバスケ部キャプテンで、女子だけでなく男子からも人気の高い先輩だった。
告白されてーー・・・返事はNO。
理由は覚えてないけど、とにかく返事はNO。
それしか覚えてない。
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