sky blue
「返事は?」

上野さんの声で現実に引き戻される。
返事はーー・・・

「”NO”です。」

もう決まっているから。
今後いっさい・・・誰とも恋をしないことを誓ったから。

「なんで?」

上野さんの瞳はまっすぐだった。

「私は人を不幸にするから。
 鈴は事故に遭った。
 彰平はーーーー・・・・いなくなっちゃた。
 私に近づいたら、上野さんもどうなるか分かりません/
 それに私は、
        まだ彰平を愛しています。」
「死んだ奴をか?」

上野さんの言葉が胸に刺さった。
それと同時に頭がカッと熱くなった。

「たしかに彰平は死にました。
 けどっ!!!! 彰平は彰平です。
 別れの言葉も交わしていません。
 2人で・・・
 2人で、ずっと一緒にいようとしか約束していません。」

そう言ったとき、目から涙がこぼれた。
久しぶりに出た涙。
今まで2年間一度も泣いてなかったのに...。

やっぱり涙は彰平のことを想う時にしか流れてこないんだね。
彰平・・・なんでこんなに胸が締め付けられるの?



彰平ーーー・・・

          大好きだからね?
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