sky blue
「なんで?」
そう言った瞬間、鈴の顔が曇った。

「今までなにもしなかったくせに、なによ?今更。
 何様のつもり!?
 あんたの言葉一つで動かされるほど軽い女じゃないんだよ!!!!!
 ”媚売ってる”?なによそれ?」
 
私はこの仕事に誇りを持ってる。そんなこと言わせない。

爆発が止まらない。

「私はこの仕事に誇りをもってるわ!
 それをけなす権利、もってないでしょ?」

「俺は、瑠璃のこと思って!!!!!」

「分かってる!
 わかってるのよ、頭では。
 でも、これは私にできる唯一の仕事なの。
 今まで、近くにいる人を汚してきた。
 でも、この仕事は.....私が人を幸せにできる仕事なの。
 自分が汚れるなんてどうでもいい。
 今まで汚してきたんだから。」

相変わらず顔を曇らせ黙ったままの鈴。

「言いたいことはそれだけ、鈴?
 私は”瑠美依”。”吉村瑠璃”じゃない。もう関わらないで。」

そう言って私は鈴に背をむけた。
もう二度と私にあの笑顔をむけてくれない、君に。




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