からっぽな街
「こんにちは。初めての参加ですか?」
 前に座っている、細身で、髪の短い男が話しかけてきた。馴れ馴れしい。嫌だな。
 その明るくハキハキとした好感のある物言いに、瞬時に、嫌悪感を抱く。多分、私は、人見知りなのだ。それも、同年代に対する、尊敬できないと思うものなら、余計に。自分より下とみなしたとき、相手を遮断する。 
気持ちを閉ざす。これから、子ども達と過ごさなければならないというのに。先が、思いやられる。
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