からっぽな街
「キャンプは、何泊するの?」
ほらー。不機嫌な目で、ハナを睨む。
申し訳なさそうな顔でいっぱいのハナ。私、もう、店長と話す気ないからね。そう合図すると、店長との会話をすべて、ハナに任せて、食べることに集中することにした。
「えっと。八月三日から、三泊四日するんです。」
「へー。三泊四日?それだけか?」
ほらー。うっとうしそうな目で、ハナを見る。ごめんと、肩を上げて、謝る素振りを見せるハナ。
「俺が、学生の頃はな、一度山に行くと、三週間は、出てこなかったもんだぜ。」
それ前聞いたし。うんざりしながら、ナポリタンに噛み付く。さっさと、出て行けと、強く願いながら。
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