からっぽな街
「ふーん。」
「何よ。」
「別にー。」
にやりと笑って、少し先を歩いているハナ。あ。これかわいいね。そう言いながら、雑貨屋のぬいぐるみを撫でる。私は、ぬいぐるみに興味がないので、適当に、かわいいね。と、返事していた。
「ユウはさあ、いい子なんだね。」
「いい子?」
ハナが、ぬいぐるみを撫でたり、腕に抱いている様子を見ながら、鈍器で頭を殴られた気持ちになる。
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