からっぽな街
高い場所から、街を見下ろす。次第に、薄暗さがなくなり、真っ暗になる。街は、点々とした電飾の明かりだけになる。
私は、寝転がって、お臍に手を組んで空を見上げる。大気汚染も、高い建物も、明るすぎる電飾も何も無い、遮るものの無いこの街は、星を見るのに適している。
頭を小さく左右に揺らし、顔にかかっていた邪魔な髪を振り落とす。タンクトップの裾をひっぱって、臍の下まで伸ばし、その上に、もう一度手を重ねなおす。
星は、美しかった。赤、白、黄など、様々な色や、大きさがあった。
りんりんと輝いて見えるのは、目の錯覚か。星が、世界中に落っこちて来そうだった。確か、月の直径を歩くのに、百七十年を必要とすると何かの本に書いてあった。
月を見ながら、その百七十年という距離と月日を想像する。歩く人生を想像する。
私は、寝転がって、お臍に手を組んで空を見上げる。大気汚染も、高い建物も、明るすぎる電飾も何も無い、遮るものの無いこの街は、星を見るのに適している。
頭を小さく左右に揺らし、顔にかかっていた邪魔な髪を振り落とす。タンクトップの裾をひっぱって、臍の下まで伸ばし、その上に、もう一度手を重ねなおす。
星は、美しかった。赤、白、黄など、様々な色や、大きさがあった。
りんりんと輝いて見えるのは、目の錯覚か。星が、世界中に落っこちて来そうだった。確か、月の直径を歩くのに、百七十年を必要とすると何かの本に書いてあった。
月を見ながら、その百七十年という距離と月日を想像する。歩く人生を想像する。