からっぽな街
心配したトックが、特別に、温かいココアを作ってくれた。
「ちゃちゃ、だいじょうぶ?」
「おいしい。」
ようやく泣き止み、班の子ども達を、女子小屋に、連れて帰った。
その日のちゃちゃの日記には、
『きもだめしが、こわかったです。夜に飲んだココアは、とってもおいしかったです。』
と、書かれていた。子ども達の日記に、赤ボールペンで、返事を書く。
ミーティング中は、それぞれの日記を見ながら、一喜一憂し、返事を書き、今日の班の様子を、全体に話す。
周りを見ると、こっくりこっくりと、居眠りをしているリーダーが数人。
目の前に座っている、ハナも眠たそうだ。
キャンプリーダーのミーティングは、毎夜、深夜〇時を過ぎるまで行われた。
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